TFTPでDOSを起動させて、HDDを消去する(Windows編)

通常であればHDD消去ツールをCDやFDから起動させることで、少しの手間でHDDを消去することができますが、古いLet’sNoteはCDやFDからのブートが制限されていることがあります。

しかもLet’sNoteは内部へのアクセスが非常に複雑で分解→組立するのが難しいことがあります。

そうしたPCのHDDを消去するために、tftpでFreeDOSを起動させ、destroy.comでHDDを消去する方法をまとめます。

  • 手順
    1. FreeDOSの準備
      1. ダウンロードしたFreeDOSのimgファイルを編集ツールで開く
      2. 開いたimgファイルにdestroy.comをコピーする
      3. コピー後は特に保存しなくても、imgファイルの編集が反映される
    2. tftpサーバの準備
      1. pxelinux.0を取り出す
        • ダウンロードしたsyslinux-x.yy.zipを解凍して、./core/pxelinux.0を取り出す
      2. TFTPD32の設定を行う
        1. TFTPD32を起動
        2. GlobalSettingsで、”TFTP Server”、”DHCP Server”にチェックを入れる
        3. Advanced TFTP Optionsで”PXE Compatibility”にチェックを入れる
        4. DHCP Serverタブに移動する。DHCPのオプションはご自身の環境に合わせる。”Boot File”には”pxelinux.0″を指定する
    3. PXEBootの準備
      1. pxelinux.0を使用するため、設定ファイルを作成する
        1. TFTPD32フォルダにpxelinux.cfgというフォルダを作成する
        2. defaultというファイルを作成する(sample_default)
      2. TFTPD32フォルダにpxelinux.0をコピーする
        • tftp32.exeと同じフォルダにコピーすればよい
      3. TFTPD32フォルダに起動用DOSイメージをコピーする
        1. defaultファイルで指定した通りのフォルダ構成にする
        2. TFTPD32にフォルダにfdbootフォルダを作成する
        3. fdbootフォルダに、FreeDOSのimgファイルをコピーする(sampleではhogehoge.imgという名前でコピー)
        4. fdbootのkernelとしてmemdiskをfdbootフォルダにコピーする
          • memdiskはsyslinuxを解凍すると、./memdisk/memdiskに出来ている
    4. クライアントをPXEBootさせる
      1. クライアントPCの準備
        1. BIOSで、起動順を”Network Boot”を第1位に設定する(名称はBIOSによって異なる)
      2. サーバ(TFTPD32を起動させるPC)とクライアント接続する(クロスケーブルやSW-HUB等に接続する)
      3. サーバでTFTPD32を起動させる
      4. クライアントの電源を入れる
        1. うまく行けばプロンプトで停止しますので、”1″を入力してFreeDOSでの起動を指示します
        2. FreeDOSが立ち上がるとA:プロンプトで待機しますので、”destroy.com”を実行します
        3. destroy.comが起動したら、Drive Selectionで抹消したHDDを指定します。複数のHDDを搭載している場合は、要注意。慎重に対象のHDDを選択します
        4. HDDの指定が終わればSanitizeです。抹消方式を選択し、実行します
        5. 完了するまで待機です

以上となります。記事の不備、分かりにくい点はコメントで指摘いただければ幸いです。